お葬式における礼儀作法で、来席者から『ご愁傷様でした。』という言葉を言われますが、なんと返答するのがよいのでしょう？
故人と関りが深いと悲しいのに、今は話す気分じゃない、ただ無言だと失礼じゃないかなと思いますよね？
そこで、なんと返事をすればよいのかを考えていきます。
お葬式で使われる言葉「ご愁傷さまです」の返事（親族以外の場合）
まずは『ご愁傷様（ごしゅうしょうさま）』という言葉ですが、どんな時に使い、本来はどういう意味か、説明します。
『ご愁傷様でした』ですが、「愁」は物悲しさを表し、「傷」は痛みを表す言葉です。
そのため、親しい人が亡くなったことで、強い悲しみを感じていることに対し、『お気の毒です』や『残念です』という意味合いで使われてます。
よく日常でも、軽く『ご愁傷様！』と使われることもありますが、本来は重い意味があると理解ください。
では『ご愁傷様です』と言われたら、どのように返事すればよいでしょうか？
それは『心遣い感謝します』『恐れ入ります』という返答が一般的です。
深く考える必要はないです。
なぜなら相手もこちらが悲しんでいる、というのを理解しているはずだから。
無視というのは印象が良くないですが、ムリヤリ話を続ける必要はありません。
お葬式で使われる言葉「ご愁傷さまです」の返事（親族の場合）
では親族同士ではどういった挨拶がよいでしょうか？
親族以外で伺う際は『ご愁傷様です』が一般的です。
しかし祖父や祖母が亡くなった際に、親族同士で『ご愁傷様です』と挨拶するのはどうでしょう？
客観的に見れば、「貴方（あなた）も孫でしょ？」となんとなく他人行儀に見えてしまいます。
悪く言えば、私は部外者ですよと見えかねませんよね？
なので親族同士であれば、同居してくれていた親族には
『生前は任（まか）せっきりにしてしまい、すみません。』
あるいは
『お世話有難うございます。』
など、感謝を伝えましょう。
また先に来ている親族には
『遅くなりすみません。』や、『お疲れ様です。』
と、近しい親族である旨を伝えましょう。
いくらお葬式の段取りや準備は葬儀会社が手配してくれているといっても、精神的、肉体的にもかなり負担がかかります。
先に葬儀会場に着けば着くだけ、疲弊しています。
後から来た親族は、体調などの気遣いをしてあげましょう。
自分が喪主であるときの対応
自分が喪主となると、色々な方に声をかけられると思います。
そこで喪主が執り行うお葬式についての心構えと、対応をお話しします。
まずは喪主を務める場合は、前提として一番故人と縁のある方が喪主となります。
例としては妻もしくは夫、長男もしくは長女または一番親しい友人などです。
喪主の仕事を簡単にまとめると
・通夜・告別式弔問客へ挨拶
・お寺さんへの挨拶
・お布施
・スピーチ
となります。
このなかで一番の仕事は、スピーチになるのではないでしょうか。
通夜・告別式弔問客への挨拶は『生前は故人が大変お世話になりました。』『本日はお忙しい中、足をお運び頂きまして有難うございます。』と故人の代わりに来てくださった方へのお礼を伝えます。
お寺さんにも同様に、お礼とお布施を渡すのも喪主の仕事です。
そして式の締めとして、喪主はスピーチを行います。
スピーチの内容としては
『親族を代表いたしまして皆様に一言御挨拶申し上げます。』
『私は故人（名称）の夫（名称）でございます。
本日はお忙しい中、亡き妻（名称）のために、ご参列頂き、有難うございます。
（名称）も皆様に見守られ大変喜んでいることと思います。』(想いで話しや人柄や死の間際の話をする。)
『また、存命中は皆様ひとかたならぬ御親交を頂きました事、厚く御礼申し上げます。』(故人と親交下さった事に感謝の意を伝える。)
『本日は誠に有難うございました。』
と結ぶのがよいかと思います。
本当にスピーチの途中で感極まり、涙があふれてうまく話せない・・・という方もいるでしょう。
そのときは、故人に対しての素直な思いを言葉にすればよいと思います。
・参列してくださったお礼
・故人に対して良くして頂いたお礼
この2点をしっかりとお伝えできれば、よいスピーチです。
喪主と言っても、お葬式のすべてを背負う必要はないのです。
集っていただいた方の代表者として、胸を張って対応、スピーチと行えばよいでしょう。
葬儀における挨拶や言葉、礼儀作法はお礼の姿勢が問われる大事な人生の節目だといえます。
お葬式で使われる言葉「ご愁傷さまです」と言われたらどう返事すればよい？：まとめ
自分自身、「ご愁傷さまです」とかけられる言葉に対し、どのように返事すればよいか悩んだりしました。
結果、言葉は少なくとも、参列者の方に感謝の言葉を伝えられたらよいのではないか、という結論に至りました。
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